炭化行程のフロー図
①装置立ち上げと原料の投入
受け入れホッパーに投入された原料は、ベルトコンベアで供給フィーダまで運ばれ、A重油の燃焼で予熱された炭化炉(ロータリーキルン)に送入されます。
②原料の炭化
ロータリーキルンの中で原料が加熱され、熱分解をはじめ、揮発分を発生させながら炭化物となります。
③炭化物の排出と保管
炭化物は、キルンの反対側からコンベアで運び出されます。コンベアで搬出する途中で発火防止のため水を噴霧して冷却します。水を噴霧された炭化物は貯蔵ヤードに保管され、適宜、製品として出荷されます。
④揮発分の燃焼
キルン内で原料から発生した揮発分は、吸引ファンによって燃焼炉に導入され、燃焼用空気によって800℃以上(通常900℃前後)で燃やされます。炭化装置の運転状態が安定し揮発分の燃焼が本格化すると、A重油の燃焼は止まり、揮発分の燃焼のみで炭化炉は運転されます。
⑤燃焼ガスによるキルンの加熱
高温の燃焼ガスは、ロータリーキルンを外部から加熱し、さらに加熱缶を通ってキルンの内部を加熱します。
⑥排ガスの熱回収
加熱缶を出た排ガスの熱(エネルギー)の一部は、水冷熱交換器で温水として回収され、暖房やハウス栽培に利用されます。
⑦排ガスの処理
水冷熱交換器を出た排ガスは、減温塔で水を噴霧して急冷した後、バグフィルターを通して排出されます。これにより、ダイオキシンなどの発生を防止するとともに、排ガス中の粉じんなどの有害物質を除去します。